フランチャイズ(FC)のメリットデメリット

フランチャイズ独立開業のメリットとデメリット

「独立開業の最短ルート」と言われているフランチャイズへの加盟ですが、なぜそこまで高く評価されているのでしょうか。そこには開業のしやすさ以外にも、たくさんのメリットがあります。それを詳しく紹介します。しかしフランチャイズ方式も完璧なシステムではなく、デメリットもあります。それも併せて解説します。
これからフランチャイズに加盟しようと考えている方は、メリットを最大化してデメリットの要素をつぶす対策を練ってみてください。

フランチャイズのメリットは「支援」と「優良ビジネス」

フランチャイズに加盟するメリットは、次の2つに集約されるでしょう。
・助けてもらえる
・優れたビジネスモデルを使うことができる
フランチャイズを使わずに独立開業すると、すべて1人でやらなければなりません。助けはありません。そのため準備段階で疲れ果て、独立をやめてしまう人も少なくありません。しかしフランチャイズに加盟すると「本部」と呼ばれる企業が手取り足取りビジネスを支援してくれます。

また、フランチャイズには成功した先輩がいます。フランチャイズ本部(企業)の創業者は、2~3店展開して「これはいける」と判断して、フランチャイズ方式で拡大しようと考えたのです。また、例えば店舗数が100店になっているフランチャイズなら、どれだけ少なく見積もっても50人の成功者はいるわけです。

つまりフランチャイズ展開している事実だけで、成功方程式が存在していることを意味しているのです。そしてフランチャイズに加盟する人はその優れたビジネスモデルを使うことができるのです。フランチャイズに加盟することは、独立開業のアドバンテージをもらったも同然です。

「支援」と「優良ビジネス」がフランチャイズに加盟する2大メリットですが、これ以外にもメリットがあります。

フランチャイズのイメージを活用できる

フランチャイズに加盟すると、本部が築き上げたイメージをそのまま使えるメリットがあります。コンビニなら「品揃えが確か」、外食なら「間違いのない味」、学習塾なら「確かな教え方」、ビルメンテナンスなら「しっかりした管理」といったイメージが、消費者に受け付けられています。
フランチャイズに加盟して初めてその仕事をする場合でも、消費者にプラスイメージがあるためすぐに顧客がつきます。もしまったく同じ仕事を独力で始めていたら、そのような信頼を得られるまでに長い時間が必要になるでしょう。フランチャイズに加盟することは時間を買うようなものです。

本部が仕事を教えてくれる

フランチャイズの場合、ビジネスを始めてしばらく経っても軌道にのらなかったら、本部の専門アドバイザーが助言してくれます。ときに厳しい話になるかもしれませんが、そのような助言こそビジネスの宝物になるでしょう。
会社員の場合は社長になるまで誰かが仕事を教えてくれますが、独立開業した途端に誰も何も教えてくれなくなります。会社員と完全単独独立開業の中間に位置するのがフランチャイズでの独立開業になるわけです。

経営の面倒をみてもらえる

会社員でいることのメリットは、本業の仕事だけをすればよいことです。しかし独立開業すると、本業に加えて経営もしなければなりません。

ところがフランチャイズで独立開業すれば、税務、法務、経理、商品開発、仕入れ、販促、宣伝、スタッフ教育のほとんどを本部に依頼することができます。加盟店オーナーなら本部の取引銀行から運転資金を借りられるかもしれません。独立開業の最初の壁は資金繰りですが、フランチャイズに加盟すればその壁を乗り越える必要がないのです。加盟店オーナーは本業だけに集中することができます。

原材料費を安く仕入れることができる

商売をするには原料、材料、部品、商材などを仕入れなければなりません。しかし独立開業したばかりだと、購入個数が少ないので購入単価がどうして高くなります。原材料費が高いと販売価格も高くしなければなりませんが、高い値札をつけた途端、客は去っていくでしょう。

フランチャイズ本部は、すべての加盟店で使う原材料を一括購入するので安い単価で仕入ることができます。加盟店はその安い原材料を使うことができるので、利益を大きくできます。

営業も広告も本部に任せ

どれだけ優れた商材とビジネスモデルを用意しても、営業や広告をしないと顧客に届きません。そのため「絶対に成功するだろう」と言われた人でも、営業や広告に失敗して独立開業後すぐに撤退することもあります。

しかしフランチャイズに加盟していれば、本部が行っている営業と広告の恩恵にあずかることができます。個人では到底出せないテレビコマーシャルも、フランチャイズ本部なら定期的に出すことができます。つまり本部が加盟店オーナーの客を集めてくれるのです。

フランチャイズのデメリットは「利益薄」「不自由」「本部による」こと

フランチャイズに加盟する最大のデメリットは、次の3点です。
・売上の上昇率ほどに利益は上昇しない
・自由がない
・必ずメリットを活用できるわけではない
1つずつみていきましょう。

売上の上昇率ほどには利益は上昇しない

「売上高×30%」または「粗利益×60%」
これは加盟店オーナーがフランチャイズ本部に毎月支払うロイヤリティの計算式です。「30や60」といった数字は本部によって異なりますが、計算の基礎は変わりありません。
この2つの計算式はいずれも「売上高が大きくなるほど本部に支払うロイヤリティの金額が増える」ことを意味し、それはすなわち加盟店オーナーにとっては「売上の上昇率ほどには利益は上昇しない」ことを意味します。

独立開業の本来のメリットは、労働の対価を総取りできることです。会社員として働いていると労働の対価の一部が企業に搾取されるのですが、独立開業には搾取はありません。しかし唯一の例外がフランチャイズによる独立開業で、独立開業なのに労働の対価が搾取されてしまいます。

フランチャイズ加盟店のなかには「本部のために働いているようなもの。これでは会社員と変わらない。保障が大きい分、会社員のほうがましだったかも」と、独立開業したことを悔いる人もいます。

商売に自信がなければフランチャイズを、商売に絶対の自信があれば誰にも頼らない完全単独独立開業を、選択したほうがいいかもしれません。またフランチャイズのなかには、ロイヤリティを定額にしているところもあります。その場合は、売上の上昇率と利益の上昇率が同じになりますが、しかし自分がやりたい職種のフランチャイズ本部が必ずしも定額制なわけではありません。

「儲かることが確実」なフランチャイズほど、売上高または粗利益に応じたロイヤリティにしています。確固たるブランド力を誇るセブンイレブンやマクドナルドも売上・粗利益連動式ロイヤリティです。自社のビジネスモデルに自信があれば、売上・粗利益連動式ロイヤリティのほうが儲かるからです。

自由がない

フランチャイズに加盟すると、自由なビジネスは展開できません。制服も商材も接客法も店内の内装もすべて本部の指示通り動かなければなりません。飲食系のフランチャイズですと、肉の厚さから調味料の量までマニュアルとおりにしなければなりません。本部のエリア担当者が定期的に店を訪れ、本部の指示とおりになっているか確認します。独立開業の醍醐味である経営ですらマニュアルが用意されています。

「人の指示に従うだけの仕事はしたくない」と思って会社を辞めた人は、フランチャイズに加盟するとデジャヴを感じるかもしれません。その代わり「指示とおりやるだけでいいから楽」と考えられる人は、フランチャイズ加盟に向いているでしょう。

必ずメリットを活用できるわけではない

先ほどフランチャイズに加盟するメリットをみましたが、あのメリットはどのフランチャイズに加盟しても受けられるわけではありません。残念ながら「しっかりしていない」フランチャイズ本部はたくさんあります。

例えば、ブランド力もそれほどなく、ほとんど支援してくれないのに、ロイヤリティだけはしっかり徴収するフランチャイズ本部もあります。そのような本部ほど、フランチャイズを脱退しようとすると妨害してきます。加盟するフランチャイズを間違えると、本業以外の部分で苦労させられますので、フランチャイズ選びは必ず慎重に行ってください。加盟する前に少なくとも2~3人の先輩オーナーに話を聞いておくべきでしょう。

まとめ~デメリットがあるからフランチャイズがある

逆説的な言い方になりますが、フランチャイズにはデメリットがあるからフランチャイズが存在するのです。もし同じ店の出店にまったくデメリットやリスクがなかったら、本部自体が出店するはずです。実際、多店舗展開しながらフランチャイズ制を導入していない企業もあります。フランチャイズ本部(企業)は、同じ店の出店にデメリットやリスクを感じ、それを自社ですべて吸収できないので、加盟希望者を募って出店を依頼しているのです。

しかし複数のフランチャイズに加盟して、裕福な生活を送っているオーナーも少なからず存在します。
フランチャイズもビジネスなので、メリットだけ、デメリットだけということはなく、必ずメリットを生かす機会とデメリットに陥る危険が存在するのです。

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