フランチャイズにはどれくらいの費用が必要?

2018.05.27

 フランチャイズオーナーの月々の運用にかかる費用について。いくつか業種の例を紹介。

フランチャイズで独立開業を考えた場合、一番気になるのは費用ですよね。開業資金とも言える初期費用も大事です。しかし、長く経営していくためには、月々の運用に必要な費用も重要です。当然ですが、業種によって月々の費用額やその内訳は異なります。自分がフランチャイズで開業したい業種の月々の費用はどれくらいなのか、しっかりと把握し、長く安定した経営に役立てください。

 ロイヤリティの種類

フランチャイジー(加盟店)がフランチャイザー(フランチャイズ本部)にノウハウの提供を受け、その対価として支払うのがロイヤリティです。このロイヤリティの算出方法も様々で、今回は代表的な算出方式を紹介します。

 売上歩合方式

主流となっているロイヤリティの算出方法です。加盟店の売上額によって、数パーセントをロイヤリティとしてフランチャイザーに支払います。加盟店側のやる気促進のために、売上高が上がるにつれて、ロイヤリティのパーセンテージが低くなっていくシステムを採用している本部もあります。

 定額方式

ロイヤリティの算出方法として、最も単純でわかりやすいのがこの定額方式です。売上額に関わらず、毎月一定金額をロイヤリティとして支払います。この方法は、売上が上がるにつれて、フランチャイジーの手元に残るお金が増えていくので、加盟店の営業努力などが促進される効果があります。

 粗利分配方式

多くのコンビニチェーンで採用されている方式です。総売上高から売上原価を引いた「売上総利益」を基にロイヤリティを算出します。これは利益をフランチャイザーとフランチャイジーで分け合う方式と言えるでしょう。

 業種ごとの運営費用の主な項目を紹介

月々かかる運用コストは、ロイヤリティ以外にもさまざま。また、その内訳も金額も業種によって大きく異なります。今回は、幅広しフランチャイズの業種の中でも代表的な、飲食店・コンビニ・サービス業の3種類に絞って、月々の運用コストの内訳をご紹介します。

 飲食店の運用コスト

飲食店というと、食材の仕入れ費用や店舗の賃料はすぐに思いつくかもしれませんが、それ以外にも沢山の経費が発生します。

・食材やドリンク原価
食材とドリンクの仕入れ費用です。売上に対して食材・ドリンク原価が占める割合のことを「原価率」と呼ぶことも。この原価率が高すぎると、店の経営を圧迫してしまいますが、逆に低すぎるとお客様の満足度が低くなる傾向にあります。メニューを創意工夫することによって、適切な原価率に収めることが重要です。
・人件費
アルバイト、もしくは正社員を雇った場合に発生します。特にアルバイトは時給計算の場合が多いので、曜日や時間帯の客数を予測し、適切なシフトを組むことが重要となってきます。
・賃料
店舗を借りている場合に発生するコストです。
・水道光熱費
飲食店にかかる費用で避けて通れないコストです。調理時以外にも、食事後の皿洗いやトイレなど、予想を越えた金額になることもあります。スタッフには節約の意識をもたせるようにしましょう。
・クレジットカード手数料
加盟店手数料とも呼ばれ、クレジットカード払いシステムを導入した場合には、店側はクレジットカード会社に手数料を支払う必要があります。これは、お客様がクレジットカード払いをするたびに支払う形になっています。
・制服代、クリーニング代
飲食店では制服を採用しているところも多く、そのようなお店では制服購入代や、クリーニング代もコストとして発生します。
・備品補充費
調理器具や食器から、トイレットペーパーや潜在などの消耗品まで備品購入にかかる費用です。

飲食店で特徴的な費用項目はやはり食材費です。ちなみに、食材費と人件費を足したものを「FLコスト」と呼びます。これは売上の55~65%が適正比率と言われており、飲食店経営において、最も重要視されている指標です。

コンビニチェーンの場合

今や最もフランチャイズの多い業種ではないでしょうか。フランチャイズで独立開業といえばコンビニで、と考えている方はしっかりと経費の内訳を知っておきましょう。

・人件費
コンビニでは開業当初からアルバイトやパートタイマーを雇っている場合がほとんどです。多くのコンビニチェーン店は24時間営業ですので、夜勤シフトに入るアルバイトの時給は昼間より高めになります。飲食店同様、時間帯や曜日によって客数を予測し、適正なシフトを組むことで、余計な人件費を減らすことが大切です。
・売上原価
主に、商品の仕入れ代金のことを指します。
・商品廃棄原価(廃棄ロス)
仕入れた商品が販売期限を過ぎた場合、廃棄処分となります。このときに発生する損失のことを廃棄ロスと呼びます。この廃棄ロスが大量に発生すると、店に大損害を与えることになってしまいます。そうならないように、商品ごとに過去の売れ行きをしっかりと分析し、適切な予測を立てることが重要です。
・在庫差違原価
コンビニを含む、「モノを売る」商売にとって頭の痛い問題である万引きや、レジの打ち込みミスなどによる「品減り」と呼ばれる損失のことを指します。
・その他諸経費
ここにはトイレやレジ裏の調理場所にかかる水道光熱費や、商品を入れるレジ袋、箸やスプーンなどの経費が入ります。

コンビニ経営をする際、「人件費」「廃棄ロス」「品減り」は三大経費と呼ばれ、月々のコストな中でも大きな割合を占めます。つまり、この3つの経費を上手くコントロールできるか否かが重要になってくるということです。

 サービス業(ハウスクリーニング)の場合

サービス業と一言で言っても、多種多様なビジネスがあります。今回はその中でもフランチャイズ展開している企業の多い、ハウスクリーニングを例に、運用コストの内訳を紹介していきます。

・洗剤費
クリーニングサービスにとってなくてはならない洗剤の購入費用です。業務用洗剤や現場によっては薬品を購入する場合もあります。
・器材
業務用の専門的な清掃器材はある程度開業前に揃えておく必要があるので、そちらは初期費用に入ります。月々にかかってくる器材費用は、消耗品であるゴム手袋や長靴、軍手などがあります。
・車両費
業務用器材はサイズの大きなものも多く、また現場によって使用する器材が変わってくるので多様な道具を用意しておかなければなりません。ですので、ハウスクリーニングでは車移動が必須となり、毎月ガソリン代や場所によっては高速道路代などが発生します。
・人件費
ハウスクリーニングで独立開業する方は個人の方も多く、開業当初は一人の場合もあります。次第に仕事の量が増えると従業員を雇う方もいますので、その場合に必要な経費となります。

ハウスクリーニングサービスは店舗を持たない無店舗型のフランチャイズも多くありますので、賃料が発生するかどうかは加盟するフランチャイズによります。また、上述したように個人で経営から実務までこなす方も多く、人件費が発生しない場合もあります。

 業種問わず必要な経費

業種ごとに必要な経費は様々ですが、ロイヤリティはもちろん人件費や賃料などは共通です。また、それ以外にも共通して必要な経費がありますので、ご紹介します。

・通信費
予約やお客様からの問合せ、本部からの連絡に必要な通信手段にかかる経費です。電話やFAX、インターネットの使用料金が含まれます
・人材採用費
アルバイトなど、スタッフを雇う場合にかかる費用です。求人媒体によって金額はことなります。開業当初だけではなく、急にスタッフが辞めてしまった場合などにも発生しますんので、覚えておきましょう。

 まとめ ~ フランチャイズオーナーの月々の運用にかかる費用について

今回は数多あるフランチャイズの業種の中でも代表的な3つの業種の月々の運用コストの内訳を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

月々の運用コストは、フランチャイズオーナーの生活にも関わる非常に重要な部分です。既に開業している他のオーナーに質問するなどして、その内訳を詳細に把握しておくことをおすすめします。

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