フランチャイズと特約店の違い

2018.07.12

フランチャイズと特約店の違いを明確に説明できる方は、意外と多くないものです。どちらもよく聞く言葉ではありますが、まず各々の経営形態をしっかりと理解することが重要となります。

そこで今回は、フランチャイズと特約店はどのようなものなのか、そして2つの違いはどこにあるのか説明していきます。

フランチャイズとは

フランチャイズとは、企業のフランチャイズ本部(フランチャイザー)から「フランチャイズ・パッケージ」と呼ばれる、商品を提供する権利や営業のノウハウを提供してもらい、それに対し対価(ロイヤリティ)を支払う契約で成り立つビジネスモデルの一種です。

費用

フランチャイズに加盟する際、及び加盟後に必要な費用は加盟者であるフランチャイジーが負担します。

初期費用の内訳として、フランチャイザーに支払う「加盟金」、経営や実務のノウハウを本部から学ぶための研修費用、仕事をする際に必要となる器材費。また、店舗を構えるのであればそれに伴う建設費用や賃貸費用も必要となってきます。

月々の費用としては、ロイヤリティや人件費がメインとなります。

利益

フランチャイジーの利益を簡単に説明すると、売上高から商品を仕入れた費用を引き、そこから本部へのロイヤリティと経費を差し引いた分になります。ロイヤリティの金額の決め方は業種などによって変わってきますが、売上高が上がるほど、フランチャイジーの利益が上がる仕組みになっているのがフランチャイズです。

契約内容とルール

前述した通り、フランチャイズ契約をすると、本部からフランチャイズ・パッケージが提供され、商標権や店名の使用権、経営ノウハウを得ることができます。必要な場合には研修も行われ、その商品や企業のブランドイメージや理念を学ぶことになります。

フランチャイズは本部が運営する「直営店」よりも、フランチャイジーであるオーナーの裁量が大きくなりますが、原則的には本部の方針ややり方に従わなければなりません

メリット

フランチャイズ契約のメリットは、経営ノウハウが用意されているので初めてお店を持つ人でも経営しやすい点にあります。

一から独立して店の知名度を上げていくのはとても大変です。しかし、フランチャイズで独立開業すると、本部のブランドイメージの恩恵を受けることができますので、初期段階からある程度は安定した経営が期待できます。また、フランチャイズ・パッケージには業務を行う上でのノウハウも用意されていますので、研修を行うことによりその業務が未経験であっても独立することが可能です。

デメリット

加盟金やロイヤリティなどフランチャイズ独自の費用が存在するため、自分ひとりの力で独立開業する場合よりも、多くの費用が必要になる場合もあります。
また、運営方法や仕入先などは本部によって決定され、それに従わなければなりません。自由な経営を希望する人にとっては、その制限がデメリットと言えるでしょう。

特約店とは

特約店は、「特約店制度」や「特約店契約」とも呼ばれ、日本特有の流通システムの一種となります。

製造業者側が自社製品を全国的に拡大したいという発想から生まれた仕組みで、メーカーなどの製造業者との間に、商品や販売地域、取引条件について特別な取り決めを結び、業者側は特約店に対して一定の地域における販売代理権を付与します。

業者側が商品を特約店に売る「売主」、特約店側が商品を買う「買主」として、それぞれ独立した契約者となります。

契約内容とルール

前述した通り、製造業者側と店側は販売地域や取扱商品、取引条件等に関する特別な契約をし、メーカーが店に商品を卸す際には、特約店との売買契約を結ぶことになります。

通常、価格の決定や広告などの宣伝、商品購入後のアフターサービスはメーカー側が行います。

メーカー側のメリット

メーカー側の特約店制度を導入する最大のメリットは、販路の確保です。特約店との契約で競合メーカーの製品の取扱いの禁止にすることで、特約店をより確実な販路とすることが可能となります。

また、希望小売価格を徹底させることができるようになるので、メーカーにとって有利な契約が可能になるというメリットもあります。

特約店側のメリット

特約店側のメリットは、メーカーが提示してきた希望小売価格で商品を仕入る見返りとしてリベートと呼ばれる報奨金が受け取れたり、メーカー側からの資金援助を受けることができたりする金銭面での利点がまず挙げられます。

また、メーカーから商品の最新情報や新製品の情報などがいち早く入手できるという点、大手メーカーの特約店になることで店の信頼性やブランドイメージを高めることができる点なども、特約店になるメリットです。

デメリット

特約店側の最大のデメリットは、特約店契約を結んでしまうと競合するメーカーの製品の取り扱いができなくなってしまう点にあります。

これは、契約を結んだメーカーにとってはメリットです。しかし、特約店側にとってはその見返りがもらえるメリットにも、扱う商品の絶対数が減ってしまうデメリットにもなるのです。

インターネットが飛躍的に発達し、消費者のニーズは驚くほど多様化しました。その結果、ネットショップの数や質は非常に充実しています。そんな現代で、特約店契約を結び商品の数が限定されると、消費者が購買意欲をかきたてられる店になる可能性は低くなります。

また、コンビニや大手量販店の著しい成長により、配送や価格の面から特約店契約を無視する動きも出てきており、この特約店システム自体が大きく揺らいでいるのが現状です。

フランチャイズと特約店の違い

フランチャイズと特約店の大きな違いは、「既存のビジネスを買う」のか、それとも「特定の商品やサービスの販売権を買う」のかということです。

フランチャイズ

フランチャイズは、フランチャイズ契約を結び、フランチャイズに加盟するという形式をとります。そしてフランチャイザーからフランチャイズ・パッケージを提供され、その対価としてロイヤリティを支払います。
フランチャイズ・パッケージの中には経営や営業、業務のノウハウが用意されていますので、独立開業をしたことがない人でも店舗経営が可能となります。フランチャイズ加盟者は、フランチャイザーが決定した経営方針やルールに従うことになります。

フランチャイズはこのパッケージ化されたビジネスを購入しているとも言えます。

特約店

特約店は、特定のメーカーの商品の取り扱いに関しての契約を結びます。メーカーと特約店の関係性は売主と買主ですので、メーカーの傘下に入るわけではありません。

特約店契約には競合メーカー製品の取り扱い禁止などがあり、メーカー側の希望小売価格で商品を仕入れる見返りとして、バックマージンや販売促進支援などのサポートを受けることができます。ですので、競合メーカー製品でなければ、他の商品を取り扱うことも可能です。

あくまでも特約店が買うのは商品やサービスの販売権であり、ビジネスではありません。ここがフランチャイズと大きく異なるポイントです。

まとめ~フランチャイズと特約店の違い

いかがでしたか。フランチャイズと特約店の違いは理解できたでしょうか。

「フランチャイズはビジネスを買い、特約店は商品やサービスの販売権を買う」というのが、最大のポイントとなります。

もし、フランチャイズか特約店のどちらで開業するか迷ったときには、自分は商品を売りたいだけなのか、それともそのブランドイメージまで欲しいのかを考えてみると良いかもしれません。また、フランチャイズと特約店のどちらにせよ、気になった場合には資料請求や問い合せをし、納得行くまで調べ尽くすことをおすすめします。

関連記事