フランチャイズのよくある質問その7 フランチャイザーからの募集はなんであんなに多いの?

2018.07.05

フランチャイズでの独立開業を考えたとき、あまりのフランチャイザーの多さに驚いたことはありませんか。

日本フランチャイズチェーン協会によると、2016年度の日本国内のフランチャイズチェーン数は1,335にも上るそうです。
その全てがフランチャイズ加盟募集を行っているわけではありませんが、大半はフランチャイズ加盟を募集しています。

それでは、なぜたくさんのフランチャイザーがフランチャイズ加盟店を募集しているのでしょうか。

今回はフランチャイザーの立場に立って、その謎に迫ってみたいと思います。

参考サイト:日本フランチャイズチェーン協会
http://www.jfa-fc.or.jp/

フランチャイズビジネスはどうやって生まれたのか?

フランチャイザーによるフランチャイズ加盟店募集が多い理由は、フランチャイズビジネスの生い立ちを追うことで分かります。
ここでは、フランチャイズビジネスがどうやって生まれたのかについてご紹介しましょう。

フランチャイズの発祥「シンガー社」

フランチャイズビジネスの発祥は、1850年代のアメリカであると言われています。

フランチャイズの起源と言われる「シンガー社」は、販売権を持つ小売店をアメリカ全土に設置しました。

シンガー社は販売店に対して販売地域を指定し、「シンガーソーイングミシン」の販売権を付与しました。
ミシンが販売された割合に対し、その対価を徴収する方式がフランチャイズシステムの始まりです。

シンガー社のミシンはアメリカ全土に普及し、ブランドとなりました。

その後、シンガー社のようなフランチャイズシステムは1900年代に急速な発展を見せた自動車業、石油スタンド、ドラッグストアなどの業界に受け継がれました。

これらのシステムは「伝統的フランチャイズシステム(商品ライセンス型フランチャイズシステム)」と言われ、1920年代から1930年代にかけて流通業界でそのシステムを確立していきます。

ビジネスフォーマット型フランチャイズの登場

フランチャイズシステムは、1950年代の「ケンタッキー・フライド・チキン」「マクドナルド」などの台頭により新たな成長を遂げます。

これらのフランチャイズシステムはフランチャイズ加盟者に対してノウハウの提供や指導を行う「ビジネスフォーマット型フランチャイズ」と呼ばれています。
このフランチャイズシステムにより、両者はフランチャイジチェーンの統一的な店舗運営を確立し店舗を増やしました。

現代のフランチャイズシステムの原型と言ってよいでしょう。

日本での導入

フランチャイズシステムの日本での初導入は、1956年に設立された日本コカコーラボトリングであると言われています。
当時のシステムは販売代理店のようなもので経営や運営のノウハウの提供は行われていませんでした。

「ビジネスフォーマット型フランチャイズ」の導入は1963年の「不二家」「ダスキン愛の店」が皮切りだとされています。

1970年代初頭には「ケンタッキー・フライド・チキン」「ミスタードーナツ」「マクドナルド」などが登場しました。
その後1973年には「ファミリーマート」「ローソン」が展開を開始し、1974年には「セブンイレブン」が開店しました。

このような大手フランチャイズチェーンは、フランチャイズシステムを上手く活用することでその事業規模を大きくしてきました。

現在では、さまざまな業種でフランチャイズチェーンが展開されています。

フランチャイズの目的

フランチャイズの歴史に見られるように、フランチャイザーはフランチャイズシステムを利用することで事業を拡大させてきました。

ここでは、フランチャイザーがフランチャイズ事業に参入する主な目的についてご紹介します。

フランチャイズ参入目的1:事業の拡大

フランチャイズの歴史を見ていると分かるように、フランチャイズシステムはフランチャイザーの事業を拡大するのに役立ちます。

フランチャイザーが売れる商品やサービスを開発した場合、ネックとなるのは事業の拡大スピードです。
せっかく売れる商品やサービスが作れたとしても、それを販売する店舗が少なかったり普及するスピードが遅ければ得られる利益は少なくなってしまいます。

そんなとき、フランチャイズでその商品やサービスを展開することで店舗数は一気に増大します。

2018年4月度の日本フランチャイズチェーン協会の調査では、2017年度の間にコンビニエンスストアの店舗は929店増加しました。
すでに成熟段階にあると言われるコンビニエンスストアでもこれだけの店舗数増大が起こっており、フランチャイズシステムの事業拡大力がうかがえます。

また、全国への普及速度も上がるためフランチャイザーは知名度を上げる効果も得られるでしょう。

今後新たな商品やサービスを展開するときの消費者からの信頼も同時に得ることができるのです。

フランチャイズ参入目的2:市場の占拠

フランチャイザーがフランチャイズに参入する目的として、市場の占拠が挙げられます。
これは特にライバル企業が多い場合に考えられる目的です。

ライバル企業と差をつけたい場合、まず考えられるのが市場を独占することです。
市場を独占するということは、その市場でのブランドを確立するということです。

例えば、名前も聞いたことのないコンビニエンスストアと、全国展開していて有名なコンビニエンスストアが近くにある場合どちらを選びますか。
多くの方は、全国展開している有名なコンビニエンスストアを選ぶことでしょう。
いち早く市場を占拠し、ブランドを確立することは安定的な利益を得るために必要なことなのです。

フランチャイズシステムはそういった市場占拠に向いたシステムと言えます。

フランチャイズ参入目的3:資金力の確保

フランチャイザーのフランチャイズ参入目的として、最後に挙げられるのが資金力の確保です。
これは、フランチャイザー自身に十分な資金力がない場合に当てはまります。

フランチャイザー自身が運営する店舗を直営店と言いますが、資金力不足の場合直営店を一気に増やすことができません。
フランチャイズオーナーの力を借りることにより店舗数を増やし、企業の信頼を高めることでフランチャイザー自身も資金力を挙げることが可能となります。

このように、フランチャイズに参入して店舗数を増やすことがフランチャイザーの資金力増大、事業の拡大、そして市場への影響力強化につながります。
フランチャイザーがフランチャイズ加盟店を募集するのは、加盟店舗数を増やすことでフランチャイザーの利益が増大するためと言えるでしょう。

フランチャイズ業界の今後

フランチャイザーがフランチャイズ加盟店を募集するのは、店舗数を増やして利益を増大させるためであることが分かりました。

ここでは、今後フランチャイズ業界がどういった分野に参入し、発展していくのかについてまとめています。

フランチャイズには、大きく分けて3つの業種が存在します。
その3つとは、コンビニエンスストアに代表される「小売業」、レストランに代表される「外食業」、クリーンサービスに代表される「サービス業」です。

これまで日本のフランチャイズ業界では「小売業」「外食業」がその発展を担ってきました。

しかし、少子高齢化や女性の社会進出により、「子育て」「福祉・介護」「家事」といったジャンルの需要が高まっています。
これらは「サービス業」に分類され、サービス業のフランチャイズチェーンは開業にかかる資金が比較的少ないと言われています。

今後は比較的開業の敷居が低く、成長分野である「サービス業」がフランチャイズ業界の発展を支えていくでしょう。

まとめ

フランチャイザーはフランチャイズ加盟店を増やすことで、事業拡大やブランドの確立を図っています。
また、フランチャイズ加盟店が増えることはフランチャイザーの資金力増加を示し、更なる事業拡大やより良いサービスの提供につながります。

そのため、フランチャイザーはフランチャイズ加盟店を募集するのです。

フランチャイズシステムはフランチャイザーにとってもメリットの大きいシステムであり、今後もフランチャイズシステムを取り入れる企業は増加していくでしょう。

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