フランチャイズのよくある質問その1 同じ業態のフランチャイザーの比較方法

2018.06.30

フランチャイズでの独立開業を目指したとき、良いフランチャイザーを選ぶことは開業の成功率を上げる大きなカギとなります。フランチャイズ契約の契約期間は約5年と言われており、中長期のお付き合いをすることになるからです。

これからフランチャイズで独立開業する方は、未来の経営者でありその決断が成功を左右します。

フランチャイザー選びはまず情報収集と分析を行い、そこから徐々に選択肢を絞って詳しく検討していくことになります。しかし、あまりに情報が多く何を比較したら良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、フランチャイズで独立開業する際に最も大切になる「フランチャイザーを比較するポイント」についてご紹介します。

フランチャイザーの経営体制を比較しよう

まず比較すべきことはフランチャイザーの経営体制です。
フランチャイザ―の経営が上手く行かなくなった場合、そのフランチャイズ加盟店も大きなダメージを受けることになります。そうならないフランチャイザーを選択するために、今回は6つのポイントについてご紹介します。

ポイント1:商品やサービスの差別化がなされているか

フランチャイズの有無に関わらず、ビジネスを行っていれば必ず競合他社が存在します。新たな商品やサービスが開発され現在は独占や寡占に近い状態であっても、儲かる市場であると認識されれば他者が参入してくるでしょう。その際に、競合他社を押しのけて利益を上げ続けられる強みがあるかは今後中長期で経営を行っていく上で非常に重要です。

例えば、都市部のコンビニエンスストアは道を挟んだ向かい側に競合のコンビニエンスストアがあったり、フランチャイズ本部直営のコンビニエンスストアができたりします。そういった際に顧客流出を防ぐ手立てがあるかどうかが存続につながるため、他店との差別化は非常に重要なポイントとなります。

ポイント2:情報の公開度

フランチャイズに加盟することは人生の大きな投資であり、疑問や不安を残したままの加盟店契約は非常に危険です。フランチャイザー側が年間の新規出店数といったプラスの情報だけではなく、閉店数や訴訟数などのマイナスの情報を開示しているかどうかは信用の1つの尺度になります。

加盟前の時点で情報の開示が十分でない場合、フランチャイザーとフランチャイズ加盟店との間で認識の違いが起き、結果として中途解約や訴訟にまで発展する可能性があります。経営実態の情報開示をきちんとしてくれるフランチャイザーかどうかを比較検討する必要があるでしょう。

ポイント3:サポート体制の充実度

フランチャイズを活用するメリットは、フランチャイザーからのサポートを受けられることです。開業のサポートや開業前研修の内容、フランチャイザーが実施する販促内容やマニュアルの充実度などについて比較しましょう。

また、経営不振に陥った店に対する対応も聞いてみるとリスクに対する対策がきちんとなされているかを確認することができます。

ポイント4:店舗展開の有無

フランチャイズオーナーの中には、複数店舗を展開している方もいらっしゃいます。
フランチャイザーの中には複数店舗経営を推奨しサポートしているところも存在し、自身が将来どういった経営をしたいかによっては検討の必要があるでしょう。

ポイント5:店舗の収益性

フランチャイズ特有の仕組みとして、フランチャイザーからのノウハウの提供を受ける代わりにロイヤリティーを支払います。売り上げが多いからと言って必ず利益が出るわけではなく、ロイヤリティーや初期投資費用によっては独立開業後しばらく利益が出なかったり、資金不足に陥るかもしれません。

自身の資金と収益がいつ出るかについてはよくシュミレーションする必要があり、モデル損益や営業利益率、生産性について比較する必要があります。

ポイント6:加盟店の満足度はどうか

既存の加盟店の途中解約率、訴訟率、契約更新率などを比較することで加盟店がフランチャイザーに満足しているかを把握することができます。

また、複数店舗の経営率も把握しておくと、複数店舗経営のしやすさや利益が上がりやすい仕組みかどうかを確認することができます。

このように、フランチャイザーを比較するためのポイントは非常に多くあります。
フランチャイザーの情報を闇雲に集めるのではなく、見るべきポイントを明確化して比較することが必要でしょう。

フランチャイザーの財務状況を比較しよう

フランチャイザーの経営体制を確認したら、次はその財務状況を比較してみましょう。

「中小小売商業振興法」と「独占禁止法のガイドライン」により、フランチャイザーは加盟希望者に「法定開示書面」を提示しなくてはいけません。この法定開示書面には、フランチャイザーの直近3事業年度の賃借対照表及び損益計算書が載っています。これを利用してフランチャイザーの財務状況を確認することができます。

ここでは、成長性、収益性、生産性、安全性の4つのポイントから総合的に判断する方法をお伝えします。

ポイント1:成長性

売上高前年対比率や店舗増加率が一般的な指標であり、毎年プラスになっているのがベストです。ただし、加盟店数が20店舗未満の場合は前年比200%などの急成長もありえるため、同時に店舗数を確認するようにしましょう。

ポイント2:収益性

売上高対営業利益率、粗利益率、総資本対経常利益率が一般的な指標とされます。特に総資本対経常利益率は企業の本業における利益状況を示しているため、これが高いかどうかは罷業に重要です。

しかし、加盟店数が5店舗未満のスタートアップ期には投資資金の負担が大きいので数値が低い場合も多いようです。

ポイント3:生産性

従業員1人当たりの売上高や坪面積当たりの売上高などが具体的な指標です。
店舗数が少ない企業は従業員数が少なく、業績の良い店が中心となるので数値が高くなる傾向にあります。

ポイント4:安全性

自己資本比率や流動比率、固定長期適合率が指標とされ、企業の対外的な支払い能力を示しています。

加盟店舗数が50店舗を超えた成熟段階にある企業は高い値を示しやすく、加盟店が少ない成長段階にある企業は低い値を示しやすい傾向にあります。

注意点としては、フランチャイザーの財務状況は企業の成長ステージによって判断基準が違うことです。
一般的に、事業経過年数が少ない成長途中の企業は成長性や生産性が高く、収益性や安全性は低い傾向にあります。反対に、老舗企業は安全性は高く、成長性は低くなりやすいと言われています。

フランチャイザーと自身の相性を比較しよう

最後に、フランチャイザーと自身の相性を検討することが必要です。

冒頭でも言ったように、フランチャイズは短くて3年、長くて10年と中長期の契約期間があります。その中でフランチャイザーと上手く付き合っていけるかはフランチャイズでの経営で重要なポイントとなってきます。

以下の3つのポイントを確かめ、今後良いお付き合いをしていけるフランチャイザーかをしっかりと検討しましょう。

ポイント1:自身の経営方針とのマッチングはどうか

まず挙げられる点として、自身の経営方針とフランチャイザーの経営方針や理念、システムが合致するかを確かめることが重要です。

経営方針というと大げさに聞こえるかもしれませんが、将来店舗を経営してどういった状態になりたいのか、どれくらいの利益を上げたいのかなどは考えておきましょう。そしてあなたが選ぶフランチャイザーがその希望を叶えられそうかを十分に検討することが必要です。

ポイント2:担当者の態度は丁寧で親切か

フランチャイズ契約後に直接やり取りするかどうかはわからないものの、加盟前の担当者の説明があいまいで不信感が募ったり、疑問点の解消が十分にされなかった場合、フランチャイザーの教育体制が不十分な可能性があります。担当者はいうなれば窓口であり、将来自分が契約した際の姿ともいえるでしょう。その担当者に疑問が残る場合、フランチャイズ契約をするかどうかは慎重になったほうが良いかもしれません。

ポイント3:信頼することができるか

担当者を含めたフランチャイザー側の人間や、経営体制に対してあなたが信頼できるかどうかは非常に重要です。今後長いお付き合いとなる中で、経営上の相談など重要な話ができるかどうかは信頼関係をいかに築くかによるからです。

そのためにも、疑問に思ったことは理解できるまで何度でも質問し、自身もフランチャイザーへの理解を深めるようにしましょう。

まとめ

今回は、フランチャイザーの比較するポイントについてお伝えしました。

まずはフランチャイズの仕組みやメリット、デメリットを理解した上でさまざまな情報を収集し、比較したいポイントを明確化することで効率的に検討することができます。

十分に検討し、あなたに最も合ったフランチャイザーを見つけていきましょう。

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